薄毛の原因にはAGA(男性型脱毛症)や頭皮の炎症、ストレス、栄養不良などいろいろな原因が考えられますが、頭蓋骨肥大もそのうちのひとつなのです。
なぜ頭蓋骨肥大が起きるのか、頭蓋骨肥大が薄毛にどう関係しているのか、頭蓋骨肥大を防ぐ方法はあるのかどうかなどについて、説明していきましょう。
なぜ頭蓋骨肥大が起きるのか
頭蓋骨肥大の原因は、大きく分けると2つです。
頭蓋骨そのものの成長と、骨のズレです。
まず、頭蓋骨肥大は女性よりも男性に起きやすいとされています。男性の方が女性に比べ、長期にわたって頭蓋骨が大きくなり続けるためです。
女性の頭蓋骨は20歳までで成長が止まりますが、男性は30~40代まで成長し続けるとされています。これは、男性ホルモンに骨を成長させる働きがあるためです。
男性の身長の平均は女性よりも高くなっていますが、これは男性ホルモンによって骨の成長が促されることが関係しています。しかも、男性ホルモンは20代に分泌量がピークを迎えたあと、急激に減少するようなことがありませんので、骨は成長を続けているのです。
これは頭蓋骨も例外ではありませんので、男性である以上、頭蓋骨がある程度肥大するのは仕方がないということになります。
頭蓋骨肥大のもうひとつの原因は、骨のズレです。頭蓋骨は1つの骨ではなく、23個の骨が組み合わさってできています。
これが何らかの理由でズレてしまうと、肥大につながってしまうというわけです。
頭蓋骨がズレる原因としては、片方の歯だけで噛んでいる「片噛み」、頬杖が習慣になっていること、同じ方向ばかりを向いて寝ていること、同じ方向の足ばかりを組んでいることなど、普段の生活習慣が影響しているとされています。
また、ストレスによって体に力がずっと入っている状態になることも、頭蓋骨肥大を招く原因になるといわれています。
なぜ頭蓋骨肥大が薄毛につながるのか
では、なぜ頭蓋骨肥大が薄毛につながってしまうのでしょうか。
それは、頭蓋骨肥大が頭皮の血行悪化を招いてしまうためです。
頭蓋骨が大きくなったからといって、頭皮がそれに合わせて成長してくれるわけではありません。頭蓋骨が大きくなると、内側からの圧迫によって頭皮が突っ張るような形になってしまいます。
頭皮を触ったときにガチガチに突っ張っているようでしたら、頭蓋骨肥大の影響が出ている可能性があります。
頭皮が内側から圧迫されるのですから、頭皮の内部にある毛細血管も圧迫され、血液が流れにくくなってしまいます。これが頭髪の成長に悪影響を与えるのです。
頭髪が成長してくれるためには、毛母細胞に栄養分や酸素が十分に供給される必要があります。栄養分や酸素は消化器や呼吸器で取り入れられるものなので、頭皮に運ばれるためには血液の働きが必要になります。
血流が悪化すると、毛母細胞に届けられる栄養分や酸素が減ってしまい、分裂が阻害されてしまうのです。これによって頭髪の成長が鈍化し、本来ならばもっと成長するはずの頭髪まで抜けるようになり薄毛につながってしまうというわけです。

頭蓋骨肥大にはどのような対策が効果的か
頭蓋骨肥大の原因のひとつは生活習慣による骨のズレですから、ズレた骨を元に戻すようにするために生活習慣を見直すことが有効です。
片噛みが原因ならば口全体で噛むように改める、頬杖が原因ならばやらないようにするなど、現在の生活習慣の問題点を改善していきましょう。
ストレスが原因になっていることもありますので、いかにして解消していくかもポイントです。
ストレスは男性ホルモンの分泌量を増やす原因でもありますので、ホルモンと生活習慣の両面で頭蓋骨肥大対策になります。オススメの方法は、軽い運動をすることです。
ストレス解消効果に加え、運動によって心肺機能がアップし、頭皮をはじめ全身の血行が良くなってくれるためです。
そういう場合は、整体やクリニックに通って、頭蓋骨のズレを修正してもらうのがより効果的です。プロならではの技術を持っていますし、あなたの気が付かなかった生活習慣の問題を指摘してくれることも期待できるためです。
頭蓋骨肥大には男性ホルモンがからんでいますので、完全な対策は難しいです。
ただ、生活習慣の改善である程度の対策はできますので、まずはあなたの生活習慣が頭蓋骨のズレを招くようなものになっていないかどうかをチェックしてみることが必要になってくるのではないでしょうか。